水損防止の留意事項
・火災規模等に応じた筒先制限、注水規制
・火点直下階を重点に地階、隣接室にも措置する
・電気設備、コンピュータ室を把握し、その上階は特に入念に措置する
・延焼防止後、消火残水を回収処理する
・ベランダ等に排水口がある場合は、つまりを取り除<
・屋外に搬出可能なものは事前に搬出する
・放水開始後、速やかに火点下階に防水シートを展張
・図書館等公共性の高い建物は水損防止に万全を図る
・吸水性ゲル水のうの活用を図る
・コンピュータ、光学機器等は防水シートで被覆する
・残火処理時、布団等は屋外で処理する
・水損防止措置後の状況を逐次確認する

  木造・防火造の活動原則
1人命の検索、救助行動を最優先する。
2消火活動は、周囲建物への延焼阻止を優先する。
3先着隊は、直近水利に部署し、後着隊の活動障害とならないこと。
4拡大火災の筒先配備は、背面、側面及び2階、1階の順に屋内進入を原則とする。
5延焼防止点(阻止線)は、内壁、小屋裏区画、廊下及び階段口とする。
6火煙の認知に関わらず水利部署する。
7隣接建物に耐火建物の開口部が面している場合は、警戒筒先を配備する。
8初期の小規模火災の場合は、一挙鎮滅を図る。
9街区内の拡大火災は、風下側、延焼危険大なる方へ優先的に筒先配備する。
10梯子、破壊器具を積極的に活用する。

  安全確保10則
1安全管理は、任務遂行を前提とする積極的行動対策である。
2災害現場は、常に危険性が潜在する。安易に慣れることなく危険に対する警戒心を緩めるな。
3部隊及び隊員が指揮者の掌握から離脱することは、重大な事故につながる。
 独断的行動を慎み積極的に指揮者の掌握下にはいれ。
4危険に関する情報は、現場の隊員に迅遠に徹底せよ。危険を察知したものは、直ちに指揮本部に報告し、
 緊急の場合は周囲に知らせて危害を防止せよ。
5興奮、狼狽は事故の土壌になる。どんな活動環境においても冷静さを失うな。
6機械及び装備に対する知識の欠如は、事故を誘引する。各種資機材の機能、性能限界を明確に把握し、
 安全操作に習熟せよ。
7安全確保の基本は、自己防衛である。自己の安全は、まず自分が確保せよ。
8安全確保の第一歩は、防火着装に始まる。完全な着装を常に心がけよ。
9安全確保の前提は、強靱な気力、体力にある。平素から激動に耐えうる気力、体力と体調を持続せよ。
10事故事例は、かけがいのない教訓である。内容を詳細に把握し、行動指針として活かせ。